2015年11月29日日曜日

『ヒヤリ・ハット』(事故の因子)

みなさん、『ヒヤリ・ハット』って聞いたことがありますか?
特に現場作業に就かれているかたには馴染みのワードですね
これは「ハインリッヒの法則」といってヒヤリとした、ハッとした出来事が330件あるとするとそのうち29件は事故や災害(一般的な事故)、1件は重大な事故(死亡事故)になるというものです この『ヒヤリ・ハット』(事故の因子)を減らすことにより重大な事故を含む様々な事故を予防できるということになります
多くのダイバーがこの『ヒヤリ・ハット』を経験しています インストラクターの9割以上、一般ダイバーの7割以上が経験しているそうです 『ヒヤリ・ハット』でインストラクター、一般ダイバーともに【ガイドダイブ中にゲストまたはガイドとはぐれた、またははぐれかけた】が最多となっています
また40歳以上のかたに比べて39歳以下のかたに『ヒヤリ・ハット』の経験が少ないため、初心者ダイバーはダイビングの経験本数が少なくヒヤリ・ハットの件数も少ない、もしくは気がついていないと考えられます
全年齢ダイバーにおいて『はぐれた、はぐれかけた』が事故要因として考えられる比率が高いです
また39歳以下には『耳抜きトラブル』が事故要因として考えられる比率が高く(未熟によるもの)、40歳以上には『エア切れ、もしくは切れそうになった』が事故要因として考えらる比率が高かった(慣れによるもの)です
経験値、習熟度を高めれば、冷静に適切な対処を行うことにより、事故を減らすことは可能です
では、習熟度を高めるにはどうしたらよいか
まず、「講習参加者の講習に取り組む姿勢の向上」、次いで「講習日数の増加」
講習日数は3〜4日間が最も多く、中には2日間のところもあるようです やはりオープンウォーター講習は時間の余裕を持ってしっかりと教える必要があります
また認定講習後も知識・技術の再確認をすることが大切です
マニュアルも中高齢者向け教育課程と指導方法を新設する必要があります(身体能力を加味する)
「インストラクターやガイドが思っているゲストのスキル習熟度」と「ゲストが思っている自分のスキル習熟度」に差(隙間)があることも事故誘因の一因となっている可能性がある
ゲストのみなさんは、インストラクターやガイドに頼りきっていませんか? ガイドさんがいつも見ててくれている、わかっててくれる、助けてくれると安心しきっていませんか? ブリーフィングの注意事項をちゃんと聞いていますか? インストラクターもガイドもなんでもできるとは限りません 能力、体力に限界もあります 自分の率いるパーティが事故に遭わないよう最大限に努力はしていますがいつも完璧とはいきません
そして、我々インストラクターやガイドも同じく、ゲストに委ねすぎていませんか? そんなことは知っているはずだ、教えたから大丈夫だ、聞こえてるはずだ、見えてるはずだ、できるだろう、言わなくてもわかってるだろう…そんなふうに考えたら未然に防げるものも防げません
みんなで少しでも『ヒヤリ・ハット』を減らして安全にダイビングを楽しみましょう

DAN の定期刊行物 Alert Diver vol.60より引用
NPO中部日本潜水連盟はDAN JAPAN への加入を推奨しています
http://www.danjapan.gr.jp
(財)日本海洋レジャー安全・振興協会が行うレジャー・スキューバ・ダイビング事故者に対する緊急医…
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